2020年6月4日
専門誌ではありますが、リサイクル通信に新型コロナウイルスの除菌実績及び遺品整理について取材を頂き、2020年5月25日発行の紙面にて掲載いただきました!
世界認定の除染技術で感染者の遺品整理に対応
遺品整理の現場では、故人が新型コロナウイルスに感染していたり、孤独死・自殺ともに感染の可能性があるケースが発生している。
遺品整理と特殊清掃を手がけるレリック(愛知県東海市)は、ダイヤモンドプリンセス号の除染作業に携わった一般社団法人日本特殊清掃隊の加盟企業で、厚生労働省・世界保健機関(WHO)・アメリカ疾病予防管理センター(CDC)認定の除染作業ができる数少ない企業の一つだ。
神野敏幸代表は同法人の理事でもある。
同社では特掃隊として除菌作業を全国対応で行なっているほか、レリック単体で遺品整理・生前整理を行なっている。
遺品整理の依頼も月平均50件ほどあるが、これまで新型コロナウイルスに感染していたケースの依頼は5件程度だ。
その中で特に印象に残っているのは、日本特殊清掃隊のメンバーで、遺品整理の師匠でもあるメモリーズ(大阪府)の横尾将臣氏からの依頼で扱った案件だった。
遺品や形見分けは全て消毒
故人は高齢で感染後も二世帯住宅で療養していた為、同居していた息子夫婦も感染しており、「在宅療養の難しさを痛感させられた」という。
レリックではダイヤモンドプリンセス号と同じ除染方法を作業員の防護も含め、徹底して行なった。
室内にはお客の了承を得てオゾン発生の上で入室。
遺品整理は通常と同じく一つ一つ手に取り、貴重品の捜索まで丁寧に行うが、遺品や形見分けの品物は全て消毒した。
薬剤は、アルコール・次亜塩素酸ナトリウム・加速化過酸化水素を物によって使い分けた。
アルコールは濃度が高く揮発性もある為、密室では爆発の危険性もある。
次亜塩素酸ナトリウムは、除菌効果は認められているが、鉄などに対しては錆を発生させてしまう可能性があり、知識と経験が必要だ。
「今やたくさんの除菌業者が溢れていますが、薬剤の噴霧で除菌を行うなど、効果の薄い除菌を行っているところが多く、憂慮しています。
当社はWHO・CDC・厚生労働省の3者が定めた正しい方法で除菌することが使命だと思っており、これで安心して暮らしていけるとお客様から言って頂けることが、何よりの喜びです」
(神野代表)